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2025.08.20

UIUX
UX改善はどうする?UX改善の手順とコツを解説

こんにちは!
この記事を開いてくれたあなたは、きっと「UXって最近よく聞くけど、何なの?」「デザインとどう関係あるの?」って思っているのではないでしょうか。
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、「ユーザーが製品やサービスを通じて得るすべての体験」のことです。でも、いざ「UXって何か説明して」と言われると…ちょっと戸惑ってしまう人、多いはず。
今回は、そんなUXの基本的な考え方から、なぜ今注目されているのか、そして「UXデザイン」を学ぶとどんなことができるのかまで、分かりやすく解説していきます。

UXとはサービスを通して得られる体験のこと

まずは、言葉の意味から。
UXとは、“User Experience(ユーザー・エクスペリエンス)“の略で、「ユーザー体験」や「利用者の経験」と訳されることが多いです。ポイントは、「あるモノやサービスと接するときに、ユーザーがどんな気持ちになるか」「どんな体験をするか」を扱う領域だということ。
たとえばこんな経験、ありませんか?

  • アプリで会員登録しようと思ったけど、入力項目が多すぎて途中でやめた
  • カフェの注文システムがシンプルで、直感的に使えて気持ちよかった
  • ECサイトで買い物中、関連商品がちょうど欲しかったもので、嬉しくなった

この「使っていてモヤモヤした」とか「思わずワクワクした」っていう感情や印象が、まさに“UX”なんです。

UIとUXの違い|UIは見た目、UXは体験のこと

「UXってつまり、UI(ユーザーインターフェース)のこと?」と聞かれることもあります。
確かに、UXとUIは切っても切れない関係。でも、ちょっと違います。

  • UI(User Interface):ユーザーが実際に触れる「見た目」や「操作部分」。ボタンの配置、文字の大きさ、画面のレイアウトなど。
  • UX(User Experience):そのUIを通じて得られる体験全体。嬉しい、迷う、ストレスがない、などの感情も含まれる。

つまり、UIはUXの一部。よいUXをつくるためには、UIもちゃんと設計する必要があるけど、それだけでは足りないんです。
UXは「使う前」から「使った後」までのトータルな体験設計。そこがデザインの奥深くておもしろいところ。

UXが大事にされてる理由

近年、UXが急激に注目されているのにはいくつか理由があります。

  • 競合が増え、“体験”で差がつく時代に
  • ネガティブな体験はすぐに共有される
  • テクノロジーが複雑になったからこそ

競合が増え、“体験”で差がつく時代に

同じような機能を持つサービスがたくさんある中で、選ばれるのは「気持ちよく使えるか」「ストレスがないか」という体験面。
機能だけじゃなく、心地よさがブランドの価値になる時代です。

ネガティブな体験はすぐに共有される

SNSやレビューサイトが当たり前になった今、悪いUXはすぐに口コミで広まってしまいます。
逆に、「このアプリ、めっちゃ使いやすい!」というポジティブ体験はファンを増やすチャンスにもなります。

テクノロジーが複雑になったからこそ

AIやIoT、XRなど、技術は日々進化しています。でも、それを「使いやすく」設計するのがUXデザイナーの役割。
複雑なものを、シンプルに・気持ちよく届けるにはUXの力が必要なんです。

UXデザインって、実際に何をするの?

UXデザインって、なんだか抽象的でふわっとしてる…と感じるかもしれません。
でも実際には、かなりロジカルで、ユーザーを観察しながらコツコツと積み重ねていくプロセスです。下記がUX改善のプロセスです。

  • ユーザー調査
  • ペルソナ設計
  • カスタマージャーニーマップの作成
  • ワイヤフレームやプロトタイプの作成
  • ユーザーテストを行う

このように、UXデザインは人をよく観察し、共感し、体験全体を設計していく仕事です。絵が上手いことや、ソフトが使えるとかだけではなく、「相手の気持ちに寄り添う力」がめちゃくちゃ大切!

ユーザー調査

UX改善におけるユーザー調査では、定性調査と定量調査を行うことによって、より良いUXを作ることができます。定性調査では、ユーザーインタビューやアンケートといった情報を活用し、定量調査では、アクセス解析やヒートマップといった分析ツールを使うことがおすすめです。
UX改善の際は、定性調査と定量調査を組み合わせて行うことをおすすめします。調査では「何に困っているか」「どう感じているか」といった深層のニーズを把握することが大切です。

ペルソナ設計

ユーザー像を明確にするペルソナ設計により、想定顧客にとってより使いやすいデザインにすることができます。年齢や職業などの属性だけでなく、価値観・行動・悩みなどを含めたリアルな人物像として設計することがおすすめです。
主観に頼らず客観的に作成すること、必要に応じてペルソナも変更させることが成功のポイントです。適切なペルソナは、UX改善の方向性をブラさないためにも必要です。

カスタマージャーニーマップの作成

カスタマージャーニーマップをUX改善で活用することで、ユーザーの行動や感情、接点を時系列で可視化し、UX上の課題や改善ポイントを特定しやすくなります。認知から購入・利用後まで、各フェーズでのユーザー心理や接触チャネルを整理することで、どこで不満が生じているかが見えてきます。
作成手順は、時間軸の定義、行動・感情・タッチポイントの記述、問題点の洗い出しという流れです。実際の調査データに基づき、複数部署と連携して作成・更新することで、現実に即したUX改善が可能になります。

ワイヤーフレームやプロトタイプの作成

ワイヤーフレームは画面構成や主要機能などを線や枠で示したデザインの設計図であり、プロトタイプは、実際に操作できるデモです。これにより、ユーザー体験の流れや使いやすさを事前に確認できます。
ワイヤーフレームやプロトタイプの作成時は、複数パターンで比較検討したり、実際のテキストや画像を使用することで開発費を抑えながら、最適なUXデザインに仕上げることが可能です。

ユーザーテストを行う

ユーザーテストで、ワイヤーフレームやプロトタイプを実際のユーザーに操作してもらい、使いやすさや課題を検証します。事前にテストの目的とシナリオを設計し、ペルソナに近い対象者(5人前後)に操作します。
実施時は、ユーザーの自然な行動を引き出すこと、定量・定性の両面から評価すること、改善後に再テストを行い、PDCAを実施することがポイントです。

UX改善を行う際のポイント3選

UXデザインは、もはや「デザイン業界の人だけのもの」ではありません。
マーケティング、プロダクト開発、エンジニアリング、ビジネス企画…いろんな分野で重宝されています。

  • ユーザー視点で改善施策を練る
  • データに基づいてデザインを改修する
  • 一貫性のあるデザインにする

ユーザー視点で改善施策を練る

UX改善では、ユーザー視点で施策を練ることが重要です。ユーザーの行動や感情に寄り添うことで、離脱率の低下や満足度の向上につながり、結果としてCVやLTVの改善が期待できます。
ユーザー視点で改善施策を練るポイントとしては下記です。

  • ユーザー行動や潜在ニーズの把握
  • ペルソナや共感マップによるターゲット理解
  • 継続的なPDCA運用

こうした視点を持つことで、ユーザーのエンゲージメントが向上します。

データに基づいてデザインを改修する

UX改善において、データを活用することで、ユーザー行動に基づいたデザイン改善ができます。行動データを分析する際には、どのページで離脱が多いのか、どのボタンがクリックされやすいかを把握することで、具体的な施策に落とし込めます。
データを活用しデザインを改善するためのコツは下記です。

  • アクセス解析で数値を可視化
  • A/Bテストで効果比較
  • 改善後もデータで効果を検証し続けること。

このようにPDCAを繰り返し実施することで、UXの質を高めていくことができます。

一貫性のあるデザインにする

UX改善において一貫性のあるデザインにする理由は、ブランド認識を強化することです。色・フォントなどの要素を統一することで、ユーザーの中に自然とブランドイメージが定着します。また、操作性にも一貫性をもたせることで、使いやすく、信頼感のある体験につながります。
一貫性のあるデザインにするためのコツは下記です。

  • デザインのトンマナ(色・UI・文体など)を定める
  • 作成したデザインルールをチーム内で共有する
  • 異なるデバイスでレイアウトが変わってもデザインの一貫性を維持する

視覚と体験の両面でブランドの世界観に一貫性を持たせることが、質の高いUX設計には必要です。

最後に:UXとは、やさしさのデザイン

UXとは「人のことを考えるデザイン」です。
ただ“カッコいい”ものをつくるんじゃなくて、“うれしい”とか“たすかる”って感じてもらえるように設計することがUXデザインには必要です。
どんな業界でも、どんな立場でも、人と関わる限りUXは必要です。
ネストデザインスクールでは、ただ知識をインプットするだけじゃなく、「実際に使える力」や「学び続ける力」を育てることを大切にしています。
「最初はデザイン未経験でした」という方も多いんです。
だからこそ、もしあなたが今「UXって面白そう」と思ったなら、大丈夫。一歩踏み出せば、未来の景色はきっと変わります。ネストデザインスクールに興味がある方は下記のページよりお問合せをしてみてください。
https://nests.jp/uiux_design_lp/

著者プロフィール

井上 大器
LsizeDesign合同会社 代表社員。DTPデザイン、webデザイン、 広告クリエイティブ、映像、IA/UX設計、UIデザインまで一通りのデザイン制作を経験。上流工程の企画からプロダクト開発まで一気通貫のサービス設計を得意とする。現在は「デザインを経営資産にする」をミッションに、デザイン組織の専門家として、技術者採用支援、組織設計やデザイン思考の浸透など、十数社へデザイン顧問支援を行っている。

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